以前にも薬の副作用についてお話しましたが、
ロキソニンという解熱鎮痛剤が処方薬としてメジャーでした。
ロキソニンの副作用報告については、以下の以前の記事を参照しください。
そして、
メジャーだったが故に市販薬としても発売されることになって数年が経過しました。
内容は若干異なる(違う)ものの主成分は同じです。
(添加物などが違う。ジェネリック医薬品と同じように考えて頂いて良いと思います。)
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そこで、また新たな重篤な副作用がある薬の名前が公表・発表されました。
以下の箇条書きにしておきます。
- ロキソニン。(以前にも記載済み。)
- タミフル。(インフルエンザウイルス増殖抑制剤)
- メマリー。(新たな認知症治療薬。)
以上3つのことについての重篤な副作用が公表されました。
参照元)
この2年間で、国内の売上高上位100薬品(2014年度決算・日刊薬業調べ)のうち、16種類の薬で新たな副作用が報告されている。厚労省が医薬品添付書の「改訂指示」を出した薬品の中から、一般になじみのある「有名薬」を紹介する。 今年3月、世間を驚かせた医薬品添付文書の改訂があった。対象となったのは、頭痛から歯痛まで幅広く服用され、年間約500億円を売り上げる解熱鎮痛剤の「ロキソニン」だ。 PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)の調査後、厚労省は添付文書の「重大な副作用」に「小腸・大腸の狭窄・閉塞」を追記する改訂指示を出した。秋津医院の秋津壽男院長が解説する。 「ロキソニンは効き目がある半面、胃への負担が多く、胃潰瘍になることがあった。今回追加された副作用は、小腸や大腸に潰瘍ができて腸の管が狭くなり、内容物が詰まってしまうことで起きます」 腸閉塞は放置しておけば最悪の場合、死に至ることもある。医薬情報研究所の取締役で薬剤師の堀美智子氏が解説する。 「腸管が狭くなると、最初は下痢の症状が出て、その後に激しい腹痛が続きます。ガス(おなら)も便も出なくなるようなら直ちに医師の診察を受けましょう」 インフルエンザ治療薬として知られる「タミフル」には、突然の腹痛や下血を発症する「虚血性大腸炎」という副作用がある。高熱の苦しみから解放してくれる薬だが、そのリスクがあることは把握しておく必要がある。
この2年間 売上高上位100薬品中16種で新たな副作用報告│NEWSポストセブン
その他利上げ高が高い100薬品中16種で新たな副作用報告があったようです。
副作用の内容としては、
- ロキソニンは以前にも記載したのと同じになってしまいますが、
「腸管(大腸小腸含め)狭窄することもありひどい場合は腸閉塞になる副作用が公表され添付文書の副作用欄に記載する必須事項となりました。
- インフルエンザの治療薬として有名な「タミフル」は、
虚血性腸炎(虚血性大腸炎)」という腹痛(激痛)を伴い下血する副作用が報告されています。
- メマリー(新しい認知症治療薬)は、
肝機能障害の副作用が報告されています。
そもそも、
「虚血性大腸炎(虚血性腸炎)」とは、
腸管(主に大腸:上行結腸。横行結腸、下行結腸と大きく3箇所に分類されます。)への血液の流れ(上腸間膜動脈などの大きめの動脈)が閉塞されてしまい、いわゆる心筋梗塞や脳梗塞の大腸版みたいな感じです。
(詳しくはちょっと違いますが…。概念としてはそのような感じと考えて頂いて良いと思います。)
虚血と言うくらいですから、
血液が不足してその支配下の組織へ酸素や栄養などが行かなくなる行きにくくなり、炎症を起こしてしまうというものです。
メマリーは、
10年ぶりの認知症の新しい治療薬ですが、
副作用としては、
倦怠感や食欲不振を呈する「肝機能障害」と、目の白目部分や皮膚全体が黄色くなってしまう「黄疸」、
そして、「横紋筋融解症」が追加されました。
ひとくくりに「肝機能障害」でいろいろな症状が出ますが、上記「黄疸」は有名ですね。
肝臓自体の機能低下でも「黄疸」は出てきます。
肝臓内で正常に血液内のヘモグロビン(Hb)が処理されれば黄疸にはなりません。
(少し詳しく説明すると直接ビリルビンと間接ビリルビンというもがあります。これらがうまく処理されない為に血中内のビリルビン値が上昇してしまいそのビリルビンの色によって黄色く見えてしまうというものです。)
うーん、もう少し詳しく書くと…。
黄疸の要因・原因としては、大きく4つに分類されます。
- 溶血によるもの(溶血性貧血)
- 肝細胞の障害によるもの(肝細胞性黄疸)
代表的な疾患は急性肝炎です。ウイルス、薬剤、アルコール、自己免疫など様々な原因でおこります。慢性肝炎は通常は黄疸をみません。肝硬変で 黄疸をみる場合には、肝細胞の機能がかなり低下していることを意味します。 - 胆汁の流れが障害されるもの(閉塞性黄疸)
肝内胆汁うっ滞症(急性肝炎にみられる一つのタイプであり、ウイルスや薬剤などが原因となっておこりますが、薬物療法によって改善が期待され ます)と外科的な治療が必要な閉塞性黄疸(結石、腫瘍などが原因となり胆汁の排泄路である胆管が狭窄して黄疸をきたします)に分かれます。 - 体質性のもの(体質性黄疸)
最後の体質性黄疸は、
若干値が高いだけでその他何も症状もなく黄疸の原因と考えられるものがない場合は体質性黄疸となります。
(私もそうです。ほんの少し値が高いだけですが…。なので黄色くなんて全く見えません(*゜.゜)ゞポリポリ)
最後に横紋筋融解症についてですが、この病気は21年前の阪神淡路大震災の時に話題となりました。
それは、
重いものなどが身体のどこかにずっとのしかかっていたり、大きな木などにずっと圧迫されていたり、住宅の下敷きになってしまったまま長時間経過してしまった場合などの、骨格筋が圧迫され続けてしまい筋肉が融解、すなわち溶けてくると考えて良いと思われます。
(実際にはちょっと違いますが…。考え方としてです。)
そして、
骨格筋(心筋)などの筋肉内には酵素が入っておりその名前がCPK(CK)クレオチニンフォスフォキナーゼ・(クレアチンキナーゼ)というものです。
このCPK(CK)は分子が比較的大きい為、
通常であれば腎臓で尿と一緒に身体にとっての不純物や不要な代謝産物は排泄されるはずの機能を詰まらせてしまいます。
そのことによって腎臓での排泄機能が抑制され(壊れてしまい)血中内にCPK(CK)が貯めってしまい、
その通常の腎機能で排泄しきれない程のCPK(CK)を透析によって排除・除去しなければ死に至ってしまうというものです。
細かく言うと、
腎臓内の糸球体という特殊な動脈が血中内の代謝産物を通常であれば、小さな穴によってフィルター作用をして必要な成分は血中内に留めておく部分がCPK(CK)によって邪魔されてしまうというものです。
他にも人体に必要な成分はあるのですが、
一度ろ過されたとしてもボウマン嚢などで再吸収される成分もあるので、
通常であれば、人体にうまい具合に調整してくれています。
(Ph値や電解質なども)
そして、意外と知られていないかもしれませんが腎臓にはエリスロポエチンというホルモン用物質が出ていて、赤血球数(Hb:ヘモグロビン)を作る為に必要なものの1つを産生もしています。
他にも血圧にも関係していて、
関与している部分はレニン・アンジオテンシン系と言われるものです。
これによって腎性高血圧になってしまったりします。
しかし、
高血圧に関してはほとんどは原因が解明されておらず、「本態性高血圧」(約80かた90%)とされています。
うーん、
新たな副作用が確認された薬の話しですが、ちょっと副作用のことや病態の事ばかりになってしまいました。
すみません。
初めのほうに記載してあることがが重要です。
追記)横紋筋融解症について、m(._.*)mペコッ
横紋筋融解症の際には「尿の色がチョコレートのような感じになるので尿の色に注意していると少し分かるかもしれません。
(ただ、血尿とは若干違うのですが横紋筋融解症の自分や家族などで知識がある場合はちょっとだけ鑑別に一因になるとは思います。)
もう一度最後にジェネリック医薬品については以下に記載してあります。
(全部ではないですが現在使われているメジャー(主な)なジェネリック医薬品を一覧にまとめてあります。
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